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手の跡をたどる / Spring Letters from Where I Live
2024
古着 刺繍糸 木材 塗料 映像 / 蜜蝋 オイル 蝋燭 野草 祖母のお茶の道具
size 可変
祖母が描いた絵手紙をなぞり、縫い留めた記録映像を含む刺繍作品《手の跡をたどる》と、その制作中に自身が住む街を歩いて見つけた草花を形にした作品群《Spring Letters from Where I Live》で構成する作品。
祖母の絵手紙を見返すと季節の訪れを描いたものが多く、外に出ると草花に目が留まるようになり、自分の目線が祖母と重なっていくように思えた。祖母が季節を絵手紙に残したように、見つけた春の様子を蜜蝋・蝋燭を捏ねてオブジェにした。
10年前に祖母が亡くなった時、泣くことができなかったことをずっと覚えている。母が祖父母との関わり方に悩む姿を見ていたことから、無意識のうちに、私は母の存在を通して祖母を見るようになり、自分自身で祖母という人を知ろうとしなかったのだと思う。本作では、残されたものをたどることで、現在の自身の視点から故人を想い直し、過去の記憶を未来につなげることを試みた。
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