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森へかえる​

2025

​古着 接着芯 吊糸

room size H260cm×W534cm×D720cm

中之条ビエンナーレ・大黒屋→大道公民館

​数年前に留学したスウェーデンには「死者は森へかえる」という死生観があった。昨夏に祖父母が続けて亡くなり、お葬式で花を手向けて送り出し、誰も住まなくなった家に向かうと庭に植物が茂っていた。そして、中之条町で人がいなくなった建物の内外に根を張り繁茂する蔦植物を見つけたことから、久しぶりにその言葉を思い出した。どんな土地の暮らしにも流れる時間の経過が穏やかな記憶になるよう祈りながら、中之条町の人々が着ていた古着の山から植物を芽吹かせた。

本作は、当初「大黒屋」という建物で制作し、会期中に「大黒屋」の外壁が崩れ、別会場である「大道公民館」へと作品を移設した。2019年に中之条町で制作した《気配のシルエット》で、去っていくものの象徴として作品に取り入れた蝶の行く先を示すような作品を構想し、どちらの会場でも空間を二つに分け、ガラス戸の向こうに飛び立つ蝶と、古着の山から植物が浮かぶ古着の森を配置した。古着の森は、去っていく蝶がたどり着く場所でもあり、時間の経過とともに新しい景色が芽吹く祈りの風景でもある。

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(作品にあてたテキスト)

生活の中にはいくつも別れがあって、それは亡くなることだけではなくて、誰かに会わなくなること、何かを持たなくなること、どこかを離れることでもあると思う。

季節が巡ることがわかるのは救いだ。

どんなに一生懸命に取り除いても雑草は根気強く芽を出し、アパートの隣の木の枝はどんどん伸びて夏になる度に敷地に侵入する。

毎春楽しみにしているチューリップの旬はいつも早すぎる時期に終わってしまうし、固く閉じたシャクヤクの蕾は開花すると想像より豪華で少し怯んだりする。

​わたしは最近そういう移ろいの中で、すぐ近くにはなくなったものたちを時々遠くに感じたりしながら暮らしている。

【大道公民館展示風景】

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撮影:稙田優子

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撮影:稙田優子

森へかえる(大道公民館)
森へかえる(大道公民館)
森へかえる(大道公民館)
森へかえる(大道公民館)
森へかえる(大道公民館)
森へかえる(大道公民館)

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​撮影:稙田優子

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【大黒屋展示風景】

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森へかえる(大黒屋)
森へかえる(大黒屋)
森へかえる(大黒屋)
森へかえる(大黒屋)
森へかえる(大黒屋)
森へかえる(大黒屋)

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HARUKA YOSHI WORKS 2016-2025

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